まずはサラリーマンになりたいと思い、その道を進みましたが、その後、兵庫県で教員として何か貢献できないかと考え、宍粟市に戻りました。
教員をしているうちに、さまざまな考えが浮かび、自営業をやりたいと思うようになりました。

サラリーマンも経験し、公務員も経験しましたが、自営業はまだ経験していなかったので、一度切りの人生を後悔のないようにという思いで、宍粟市に戻り、イチゴ農家を始めました。

そもそもフルーツが大好きで、自営業を始めようと思った時、何ができるか考えた結果、好きなことを仕事にしたいと思いました。
イチゴ狩りが好きで、宍粟市内にはそういう施設がなかったので、誰かがやってくれないかと思っていましたが、誰もやってくれないので、「じゃあ僕がやろう！」と決めました。

ただ、土地もなく、知識もない状態で始めましたが、いろいろな人に協力していただいて、スタートできました。

あきひめ、紅ほっぺ、やよい姫の3種類を栽培しています。
いずれも実が大きく、甘味が強い品種です。

水分量が多いだけだと水っぽくなりますが、水っぽくならないように、水や肥料の量を調整しています。
お客さんからも、「果汁がとても多い」とよく言われます。

そうですね！
就農するにあたって、青年等就農資金というものもあります。
これは、日本政策金融公庫から無利子で、例えば17年などの長期間で借り入れることができます。
農業に対しては手厚い補助があると思います。

私のように何もない状態からでも、始めることができました。

イチゴベースを立ち上げましたが、その前にフルーツベースという会社を作りたいという思いがありました。

イチゴだけではなく、他のフルーツにも携わり、多くの人に食べていただきたいと思っています。

例えば農業を続けるのが困難なご高齢の農家の方の後を引き継いで、うちのスタッフや私自身が入らせていただき、知識を教えていただきながら農業を継承していきたいです。
それが一つの目標です。

もう一つの目標は、より多くの人に私たちのイチゴを食べてもらいたいです。
現在は宍粟市内や県内のお客様が多いですが、県外や海外のお客様にも食べていただけるように拡大していきたいと考えています。

私はUターンで農業を始めましたが、多くの方が新しい土地に馴染むことに不安を感じるかもしれません。
特に農業では土地の取得などがハードルになりがちです。

私も土地を持っていたわけではないので、その気持ちは理解できます。
しかし、「田んぼ」や「畑」を維持するのが難しい状況なので、活用してくれる人を求める方は結構いると思います。

実際に歩いて見て回ると、使っていない土地も見つけられますし、そういう土地は結構あります。

他の不安としては、人々との関わりについての心配もあるかもしれませんが、多くの人は農業を始めることに対して好印象を持っていますし、応援してくれる人も多いです。

実際にやってみて、私自身が感じたことです。
宍粟市で農業をやることは、割と実現可能だと思います。