ここに来る以前に住んでいたのは兵庫県芦屋市で、その時は大阪豊中市で整骨院を経営していました。

コロナ禍で整骨院を閉じて、移住してきたという形です。

さっきも申し上げたように、コロナ禍で整骨院を閉め、これからどうしようかと考えていました。

とりあえず仕事はしなければならないので、警備のアルバイトをしていた頃、今の波賀整骨院のオーナーである藤岡に会い、波賀町で整骨院をしないかと誘われたことがきっかけです。

ここで施術するのは私一人で、受付の人間が藤岡さんであり、アルバイトの男の子が一人います。
今日からアルバイトの女性がいて、全員が出勤すると4名ですが、常時いるのは私と一人の受付という感じです。

もともと私はIT系の企業で営業をしていたのですが、そういったベンチャー企業は結構ブラックなので、私はちょうど子供が小さくて手がかかる時期にほとんど家にいられない状態で、妻も怒り、「もう会社を辞めてくれ！」と言われました。

私はもともと柔道をしていたので、「柔道整復師がいいのではないか」と妻から提案されました。

私もその業界のことを知らなかったのですが、求人誌で見てその整骨院の先生のところに話を聞きに行き、「この仕事ならやっていける！」と思い、学校に行くことにしました。

きっかけがそういう形でしたが、仕事を始めると「ありがとう」と言ってもらえる職業なので、非常にやりがいを感じて頑張ってこられたという感じですね。

前に営業していた大阪府豊中市はかなり都会で、地域との付き合いはほとんどありませんでした。

商店街の中にある形で、田舎は地域密着型でやっていけるので、業種としてはそちらの方が合っています。

地域密着できるという意味では、波賀町に来てよかったです。

都会ではホームページを作って知らない人ばかりが来るため、離れていくのも早いですが、宍粟市ではすべてが口コミで来られているので、リピートしてくれる方が非常に多いです。

そういう意味では、整骨院という業種はこのような地域が良いと思います。

ほぼ大差はなく、来る前はどうしてもベースの人数が少ないので減るかと思っていましたが、そういうことにはならずにほぼ横ばいでやれています。

実際に豊中でやっていた時も一人でやっていましたが、その頃の来院数よりこちらの方が全然多いです。

むしろ増えたぐらいかもしれません。

地域密着というのが業態に合っている業種だと思うので、地域密着型の仕事は田舎での相性が良いのかもしれません。

まず、お店がないので買い物が大変です。
車で15分ぐらい走らないと買い物ができないのと、飲食店もないため、毎回すべて自炊しなければならないのが大変です。

全部自炊はしたことがなかったので、慣れるのに苦労しました。

また、朝晩が寒く、急に冷え込むことに最初はびっくりしましたが、それ以外に特に大変なことはないですね。

今まで住んでいた場所は地域との付き合いがなかったのですが、ここにいると地域の行事が多く、例えば盆踊りや餅つき、神社のお祭り、相撲を取るなどの地域の行事に参加していると、みんなと交流できるのが楽しみです。

私ももともと出身が田舎なので、とても落ち着くんです。

生まれた場所は大阪府泉南市で、朝起きたら子供の頃のように網戸にカブトムシがひっついているなどがある地域で、宍粟市も似たような環境なんです。

夏にはクワガタが整骨院の中を歩いていることもあります！
どこから入ってきたのかわからないですが！笑

整骨院を成功させていくことはもちろんですが、障害児の放課後保育という事業に進出したいと思っています。

知り合いがそれを行っており、お金儲けのためではなく、障害児を持つお母さんたちは常にしんどいと聞きます。

少しの間だけでも子供と離れて気分をリフレッシュしたいと思われています。
それで、障害児の放課後保育というものは、すごく感謝される仕事で、障害児の子達もとても純粋で可愛いらしいです。

そういった人たちのために役立つ事業をしていきたいと思っています。

私がここに来て感じたのは、田舎の人たちの優しさと受け入れる心の広さに非常に感謝しています。

都会から来られた方は、不便を感じることは多いと思いますが、そういうのを差し引いても、地域の方々と密着していろいろなことができるのが、田舎の良いところだと思います。

そのような環境が苦手な方は来ない方が良いと思います。
周りの人たちと関わりながら過ごす必要があるので、そういうのが好きな方はぜひ移住してくるべきだと思います。