プロフィール

名前:森田圭さん
出身地:島根県→大阪府
現住所:宍粟市山崎町
職業:株式会社グリーンピース代表取締役/ケアマネージャー
年代:40代
移住年月:2015年

大阪府から宍粟市へ移住

この記事では、兵庫県宍粟市で新しい人生をスタートした先輩移住者の貴重な体験談をご紹介します。

今回話を聞いたのは、大阪府から宍粟市へ移住し、「リハビリ特化のデイサービス」でケアマネージャーをされている森田圭さんです。宍粟市に移住した経緯、現在の暮らしや魅力について語っていただきました。

インタビューの様子はYouTubeにもアップされています。

自己紹介

株式会社グリーンピース代表取締役の森田と申します。
よろしくお願いします。

株式会社グリーンピースとは?

株式会社グリーンピースでは、どのような会社で、どのような活動をされているのか、ご紹介いただけますか?

ここはデイサービスになるんですけど、デイサービスの中でも少し特殊で、一日お預かりするわけではなく、半日来てもらってリハビリをメインで行うという事業をしています。

また、もう一つはケアマネージャーの業務を行っていて、在宅で生活するためのヘルパーの手配やデイサービスの利用、ベッドの貸し出しなどの調整や相談を受ける仕事もしています。

リハビリに特化したデイサービス

よくあるデイサービスとどこがどう違うんでしょうか?

デイサービスのもともとのイメージは、託児所に近いようなイメージがあったと思います。

朝から要介護状態のお年寄りを預かって、夕方までお世話をして、お家に返すというのが主流だったかと思います。

しかし、最近特に言われているのは介護予防、つまり要介護状態になるのを予防していくことに重きを置いています。

うちの場合、来られている方も比較的元気な方が多く、もちろん介護保険の認定を受けているのですが、重度化するのを予防するためにリハビリをしたいという方が基本的に来られています。

そのため、昔ながらのデイサービスとは雰囲気がかなり違うと思います。

予防に重きを置いているということですね。

はい、そうです。

こういった施設に入るのが初めてですが、結構運動機材がしっかりしていて、いろいろなケアが行われているのだと思いました。

トレーニング機材も多く置いてありますか?

はい、これはリハビリに特化した施設の特徴だと思います。
こういったマシンを置いているところは少ないと思います。
まさにお年寄りのジムと認識してもらってもいいと思います。

ここに置いてあるマシンも、お年寄りの筋力に合わせて作られているので、負荷の調整も細かく幅広くできるようになっています。そのため、筋力が落ちて歩きにくくなっている方も、しっかり運動ができる機械になっています。

介護支援専門員(ケアマネジャー)の仕事

なんとなくここの場所のことがわかってきましたが、なぜ今の仕事や活動をされているのかお聞きしてもいいですか?

もともと私はケアマネージャーの仕事を15年ほどやっていて、お家におられる方の現状をずっと見させてもらってきました。

多くの方が閉じこもりがちで、体が動かないために自宅に閉じこもって、テレビを見たりベッドで横になったりという生活が主でした。

それは重度化して当たり前ですよね。

外に出る習慣がある人、例えば田んぼや畑をしている人や、友達と毎日のように喫茶店に行く人たちは元気なんです。

でも、物理的に足が動けないから出かけられない人も多いです。

そういう現状を見てきた中で、外に連れ出すことが一番の介護予防になると思い、自分が開業するならそれをまず一番にやりたいと思ってこの事業を始めました。

移住のきっかけ

元々は全く別のところでお勤めされていたんですか?

そうです。大阪でずっとやっていました。

出身は島根県の松江市で、大学で大阪に出て福祉を学ぶような大学を卒業後、そのまま大阪で就職しました。

いろいろな知識や技術を身につけて独立しようと思って、選んだ場所が宍粟市だったという流れです。

その場所を選ぶのと同時に移住も決まったということですか?

そうです。
自分の実家の島根県に帰りたかったのが本音ですが、妻の実家が宍粟市にあり、妻の実家に行った方がいいだろうといういろいろな事情があって選ばざるを得ませんでした。

移住して感じること

移住してどのくらい経ちますか?

ちょうど10年になります。

10年住んでみて、どんな街だと感じますか?

決して便利な街ではないです。
都会にいたらコンビニもすぐそばにありますが、そういう部分での便利さはありません。

でも、良くも悪くもおせっかいな人が多くて助けてくれる人が多いですね。人と人とのつながりができやすく、仕事もプライベートも充実していると感じます。

都会にいたら隣のマンションの住人が誰かもわからないですが、ここでは友達やお世話になれる人がたくさんできて、困った時に相談しやすい地域性があります。

自治会長や民生委員さんも都会では関わりがなかったですが、今ではしっかりと自治会の中を見回ってくれて、介護の問題や子育ての問題で困っている家庭に民生委員さんが行ってくれるなど、困った時にすぐにネットワークにつなげることができるという強みがあります。

それが田舎の強みですね。

地域のつながりやネットワークの部分で助けられたことはありますか?

たくさんあります。
ケアマネージャーをしていて、一人暮らしのお年寄りや高齢者のご夫婦のケースを担当していますが、近所の方がおかずを持って行って様子を見て、様子がおかしいと僕に連絡してくれることがあります。

また、認知症の方がうろうろしているという情報がすぐに私に届き、支援を回すことができるなど、地域の見守りの目が強いです。

今後の夢や目標

今後、宍粟市でやっていきたいことや夢、目標はありますか?

2025年問題をご存知かもしれませんが、団塊の世代の方々が後期高齢者になり、高齢化が進むとそれを担う職種の人が圧倒的に不足すると言われています。

実際に宍粟市内でも担当のケアマネージャーが不足している状況があります。
今、宍粟市と一緒にケアマネージャーの育成や試験合格のための講座を行っており、将来的にはその中からケアマネージャーとして働いてくれる人を育てたいと思っています。

移住を考えている方へ

これから宍粟市や田舎町に移住を考えている方に向けて、何かメッセージやアドバイスをいただけますか?

子育てをしているので、小学生2人と保育園児1人の3人がいますが、子育てもしやすいです。

子供が少ないですが、親同士の距離も近く、助けてくれる他の親御さんがいたり、逆にこちらが助けたりすることもあります。

また、役所も身近で相談しやすいです。
良くも悪くもおせっかいな人が多く、現代社会では人と人との距離感がわかりにくい時代に、昭和の距離感のままの人が多いので心地よいと感じます。

都会の喧騒に煩わしさを感じたから移住するのではなく、田舎の方が人と接することが多いです。

人口密度は低いですが、人と人との距離は近いです。
そういうのを楽しめるといいなと思います。

最後に、グリーンピースさんとして視聴者に向けてメッセージをお願いします。

ご家族が介護が必要だったり認知症になったりしている方が多いと思いますが、決して一人で抱え込まないことが大切だと思います。

介護をする時に一番大事なのは心に余裕を持つことだと思います。
そのために、一緒に考えて、一緒に未来を作っていけたらと思います。

情報

▪︎株式会社グリーンピース HP:https://greenpeace-records.wixsite.com/greenpeace