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プロフィール
お名前:前井まきさん
出身地:東京都
現住所:宍粟市山崎町
職業:兵庫県議会議員
年代:50代
移住年月:2011年(結婚を機に宍粟市へ)
結婚を機に宍粟市へ
この記事では、兵庫県宍粟市で新たな人生を歩み始めた、先輩移住者の貴重な体験談をご紹介します。
今回ご登場いただくのは、東京・千代田区で生まれ育ち、大手企業・ソニーでエンジニアや広告プロデューサーとして活躍したのち、宍粟市に移住された前井真希(まえい・まき)さん。
忙しい都会でのキャリアから一転、自然豊かな宍粟市で、母として、妻として、そして兵庫県議会議員として地域に根ざした暮らしを選んだその背景には、どのような気づきや決断があったのでしょうか。
インタビューの様子は、YouTubeでも公開中です。ぜひあわせてご覧ください。

現在、移住前の生活とは?
今日お話を伺うのは、教育・地域活動・政治など幅広くご活躍されている前井まきさんです。よろしくお願いします。
前井真希と申します。今は兵庫県議会議員として活動しておりまして、家はこの撮影場所の近く、清野という地域でそうめん屋もやっています。子育て中の母でもあり、妻でもあり、いろんな立場で暮らしています。
もともとは東京で育ったと伺いました。どんなお仕事をされていたんですか?
生まれも育ちも東京・九段で、最初はソニーにエンジニアとして入社しました。
液晶ディスプレイの開発部門に3年ほどいて、その後、社内異動で広告・マーケティングの部署に。広告戦略を立てて、実行して…というプロデューサー的な仕事を11年ほどやっていました。
やりがいもあったと思うんですが、そこからどうして移住に?
仕事は本当に面白くて、やりがいもありました。でも、終電で帰ったり、タクシーで帰る日々で…。独身だからできているという事は分かって働いていました。
そんなときに「マクロビオティック」という食事法に出会ったんです。

食と暮らしを見直したことが、移住のきっかけに
マクロビオティックとはなんですか?
マクロビオティックとは食べ物が体に与える作用を知って、今の自分に合う食べ方を選ぶという考え方です。
それを東京で学んで、実践していく中で、ヤギを飼って自給自足しながらカフェをしている方や、豊かに暮らす人たちにたくさん出会って。
そういう人たちの生き方がすごく素敵で、「私もこういう暮らしをしたい」と思うようになったんです。
宍粟市との出会いと、自然に惹かれた瞬間
そこから宍粟市を選ばれたのは、何か理由があったんですか?
実は、夫が宍粟市の人なんです。もともと、夫の妹と私が友人で、紹介されて…。
だからこそ宍粟市に来ることになったんですが、初めて来たときに見た月が本当に綺麗で衝撃でした。
山の上から出てくる満月が明るくて、月明かりで影ができるなんて、東京では経験したことなかったんです。
田舎の価値に気づいた
自然の中での暮らしって、それまでと全く違いますよね。
そうなんです。「こんな何もないところ、よく来たね」と言われたんですが、実は「めっちゃある」んです。
日本ミツバチやキジがいたり、昔話とか和歌に出てくるような風景が、ここでは普通に広がってるんですよ。
子育て世代にとっての宍粟市の魅力とは
子育ての面でも、都会と違いを感じますか?
大きな違いは「孤立しにくい」ことです。
宍粟では、3人以上子どもがいる家庭も珍しくなくて、おじいちゃんおばあちゃんが自然に育児に関わってくれます。
もちろんファミリーサポート制度もありますが、それよりもっと気軽に頼れる環境があるんです。
習い事の送迎とか、ちょっとしたサポートを気軽に頼めるのは、子育て中の親にとって本当にありがたいです。
移住者を増やすには、どんなことが大切か?
移住者を増やすには、どんなことが大切だと思いますか?
一番大事なのは、住んでいる人たちが「楽しそうに、幸せそうに」暮らしていることだと思います。
楽しそうな場所には、人が自然と集まるんですよね。
私が宍粟に移住したとき、「よくこんな何もないところに来たね」って言われました。でも、私にとっては「めっちゃあるやん!」って思ったんです。自然も、人とのつながりも、ここには本当の宝物があるんですよ。
その宝物をどう残していくか、どう守っていくかを、みんなで考えて行動していけたらと思っています。
実際、共感してくれる人は少しずつ増えてきていると感じています。
都会の暮らしも、実は田舎や農地に支えられていることに気づき始めている人も多い。都市だけで社会は成り立たないし、田舎を守ることは、日本全体を守ることにもつながります。
そうした気づきが広がって、昔ながらの暮らしや人とのあたたかい関係を、次の世代につないでいけたら、小さな共感が生まれていくと思います。
移住を考えている方へ
最後に、これから移住を考えている方にメッセージをお願いします。
日本人って農耕民族だから、「そこに根を張る」っていう感覚が根っこにあると思うんです。家を建てて、お墓も作って、そこにずっと住む、みたいな考え方ですね。
住む場所って、その人の人生に本当に大きな影響を与えるんですよ。
「ちょっと人生変えてみたいな」とか、「違う道も歩んでみたいな」と思ったときに、住む場所を変えてみるのって、すごく効果があります。
今までとは違う生き方に、自然と出会えると思うので、チャレンジしてみていただけたらなと思います!
東京のど真ん中から自然豊かな宍粟市へ。
前井真希さんの言葉からは、「本当の豊かさとは何か?」という問いへのヒントがあふれていました。
あなたなら、どんな場所でどんな風に「楽しそうに暮らして」みたいですか?
また次回の記事でお会いしましょう。
関連情報
前井まきオフィシャルサイト:https://officemaeimaki.wixsite.com/my-site