プロフィール

お名前:植岡健治さん・三佳さん
移住前の居住地:西宮市
現住所:宍粟市山崎町
職業:カフェ営業 本拠地アイトカンシャ
年代:40代
移住年月:2024年

兵庫県西宮市から宍粟市へ

今回ご紹介するのは、兵庫県宍粟市で「本拠地アイトカンシャ」でカフェを営む植岡ご夫妻です。
西宮から移住されたお二人に、移住のきっかけやカフェを通じて大切にしている想い、そして宍粟での暮らしの魅力を伺いました。

インタビューの様子はYouTubeでも公開中。ぜひ動画とあわせてご覧ください。

食への意識が移住の後押しに

まず移住のきっかけについて教えていただけますか?

僕は以前、西宮で電気工事の仕事をしていました。妻の三佳ちゃんは飲食店の厨房で働いていていました。

西宮に住んでいた頃から宍粟には水を汲みに来たりしていて、自然や空気の良さに魅力を感じていました。

移住を考える決定的なきっかけになったのは、ワクチン接種による母の急逝でした。突然のことでしたが、それを機に「これからの生き方をどうするか」「安心できる食をどう選ぶか」と考えるようになって。

小麦粉をやめたり、添加物を避けたりして、グルテンフリーやオーガニックな食生活にシフトしていったんです。

都会だと、オーガニック食材はマーケットに行かないと手に入らなくて、しかも高いんですよね。でも宍粟では、ご近所の方が庭で採れた野菜を「よかったらどうぞ」と分けてくださる。

そういう自然で温かい関わりに触れて、安心できる食生活が本当に身近になったんです。

『本拠地アイトカンシャ』 カフェのこだわりメニュー

カフェではどんなメニューを提供されているんですか?

「グルテンフリーのパンランチ」です。米粉を使ったパンに、自家製のハムを合わせたプレートで、見た目以上にお腹いっぱいになるんですよ。

小麦粉を辞めたら体調がよくなった経験があり、調味料もできる限り無添加で、安心して食べられるものを心がけています。

移住の不安と物件探しの苦労

移住を決めてから、どんな不安がありましたか?

一番の不安は物件探しでしたね。

移住を決めたのはいいんですが、肝心の物件が見つからなくて。気持ちは固まっているのに、拠点が決まらない時期はしんどかったです。

この場所とはどういう出会い方をされたんでしょうか?

やっぱりインターネットですね。当時はもう仕事も辞めていて、物件探しだけに集中していました。とにかく必死で、寝る間も惜しんでずっと調べ続けていましたね。「夜に良い物件が出たら、すぐ持っていかれてしまうんじゃないか」と不安になるくらいでした。

そんな中で、この物件に決めた理由は何だったんですか?

夫婦で「移住にあたって大切にしたい条件」をノートに書き出したんです。僕にとって一番大事だったのは「人が集まれるスペースを作りたい」ということ。そのためには駐車場が1台や2台では足りない、広い駐車場が必要だと思っていました。

私は細かい生活面や家の条件をたくさん書き出していました。結果的に、この物件は二人の条件をしっかり満たしていたんです。だから「ここしかない」と思えましたね。

地域と共に暮らすということ

地域での生活はいかがですか?

都会と違って、距離が近いのが特徴ですね。溝掃除や神社の行事など、地域の人と一緒に守っていく文化があります。最初は驚きましたが、「自分たちの暮らしを自分たちで守る」という意識に触れて、学ぶことが多いです。

本拠地アイトカンシャとは?

本拠地アイトカンシャとはどのような場所でしょうか?

普通のカフェというよりも、もっと自由で交流できる場にしたいんです。展示をしたり、音楽イベントを開いたり、卓球で一緒に遊んだり。以前も弾き語りのライブをやってくれる方がいたんですが、そういう楽しいことを自然に持ち込んでもらえる空間になればと思っています。

卓球って老若男女問わずできるスポーツなので、世代を超えて交流が生まれるんですよね。「愛と感謝」というコンセプトともすごく合っていると感じています。お客さんが「ちょっと卓球しようよ」と気軽に声をかけ合える、そんな場所に育てていけたら嬉しいです。

移住を考えている人へのメッセージ

不安はあって当然です。でも思い切って飛び出せば、支えてくれる人は必ず現れます。僕自身、最初は現実的に考えるタイプでしたが、勇気を出して一歩踏み出したら新しい景色が見えました。

私たちはちょっと“クセのある夫婦”かもしれませんが、それでもよければぜひ一度遊びに来て、一緒にお茶を飲んだり卓球をしたりしていただけたら嬉しいです。

おわりに

「本拠地アイトカンシャ」は、ただ食事をする場所ではなく、人と人が自然に集い、つながれる拠点。
安心できる食を求めて、そして地域に根ざした暮らしを望んで移住した夫婦の思いが、そのまま形になった場所です。

宍粟を訪れた際は、ぜひ立ち寄って「食」と「交流」の温かさを体感してみてください。

関連情報

本拠地アイトカンシャ:@honkyochiaitokansya