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プロフィール
名前:松原照正さん
出身地:大阪府→滋賀県
現住所:宍粟市波賀町
職業:ナチュラルファーム ピーノプラート(有機農家)
年代:60代
移住年月:2017年
滋賀県から宍粟市へ
この記事では、兵庫県宍粟市で新しい人生をスタートした先輩移住者の貴重な体験談をご紹介します。
今回話を聞いたのは、滋賀県から宍粟市に移住し、有機農家をされている松原照正さんです。宍粟市に移住した経緯、現在の暮らしや魅力について語っていただきました。
インタビューの様子はYouTubeにもアップされています。
宍粟市に来る前
松原さんは宍粟市波賀町にお住まいですが、宍粟市に来る前はどちらで何をされていましたか?
もともと大阪出身で、大阪ではずっと料理人としてレストランを経営していました。イタリアンやフレンチなどのレストランです。
海外での店舗も持っていましたし、店舗プロデュースのような形で色々なお店を作ることや農業の専門学校で講師もしていました。
ここに来る前は10年間、滋賀県で有機農業による野菜作りをしていました。
自分が調理もし、経営もされていたということですね。
元々は料理だけだったのですが、そのうちに食の安全や食に対するさまざまな考え方の中で、自分でも有機野菜の安全性を含めて野菜を自分で作ろうと思いました。
大阪府能勢町の尾崎さんという有機農業をされている方のところに1年間修行に行き、有機農業を教えていただきました。
それから、自分でオーガニックのレストランを始め、お店の横に畑を作り、そこで作った有機野菜でレストランを運営し、それをずっと10年ほど続けていました。
移住のきっかけは?
なぜまたこの宍粟市波賀町に来られたのでしょうか?
滋賀県の時は農地も家も借家で借りていましたが、持ち主が亡くなり、相続の際に息子さんが家と土地を売ることになり、急遽出なければならなくなりました。
借りている土地だと、こういうことがあるため、二度とこのようなことがないように、最終的に自分で農地も家も購入しようと、兵庫県や岡山県でずっと探していたところ、今住んでいる物件が出てきました。
家の横に農地が4反くらい付いていたため、ここに決めて引っ越してきました。
そういう背景があったんですね。
物件や土地を見つけた経緯
どうやってこの物件と土地を見つけられたんですか?
田舎暮らしやスローライフというキーワードで検索して、不動産屋さんを探しました。
岡山県にある有限会社スローライフさんは、岡山県や兵庫県全般の農地や古い家の物件を扱っていて、いろいろな物件を探して、あちこち見た結果、ここが良いと思って引っ越してきました。
有機農業で栽培しているものは?
主に有機農業をされていると思いますが、具体的に今はどんなものを栽培されていますか?
野菜をメインに今までは年間で150種類ぐらい栽培していました。
私も元々料理人でレストランを経営していたので、レストラン向けの野菜が多かったのですが、レストラン向けの野菜の使い方がわからないためあまり売れないんです。
また、私が5年前に事故で崖から落ちて大怪我をしたため、あまりハードな農業ができなくなりました。
そのため、今は野菜作りから徐々に果樹の栽培に切り替え中です。
果樹の場合、植えてすぐに結果が出ないので、3〜4年かかります。
今はキウイやブドウ、ブルーベリーなど、いろんな果樹にどんどん切り替えている最中で、将来的には自分の家の倉庫を改装してカフェをしたいとも考えています。
フルーツを使った加工品やお菓子、パン、ジャムなどを作っていきたいので、そちらの方に徐々にシフトしている途中です。
今は過渡期で、有機野菜をメインにしていたところから、有機の果樹に移っているということですね。
宍粟市での就農の環境は?
この宍粟市に来て、就農の環境としてはどうでしょうか。
すぐに使える農地が逆にこれからどんどん余ってくるし、この地域でも高齢化により5〜6割近くが耕作放棄地になっています。
どこの地域でも若い人が入ってきて始めることができる農地は結構多いと思います。
耕作放棄地が増えているというのはデメリットに感じられるかもしれませんが、新しく入ってきた人がすぐに使える場所があるのは良いことですね。
また、農機についても高齢化で使わない人が多く、トラクターなど様々なものが余っています。
タダでもらえたり、貸してもらったり、安く譲ってもらえることもあると思います。
移住を考えている方へ
これから宍粟市、あるいはもう少し広い意味で田舎というエリアに移住を考えている方に対して、何かメッセージをいただけないでしょうか。
まずは一歩踏み出してもらいたいです。
地域のイベントに参加したり、市営住宅などの賃貸に住んでみたり。
いきなり家を買って移住などは、大きな決断になるかもしれませんが、最初はそこまで大きく考えずに、ちょっと軽く二拠点生活を始めてみるのも一つの方法です。
都会と田舎で二拠点生活をして、この地域の良さが分かってきたら、「じゃあ、移住しようか」と思うかもしれません。
例えば、この記事を読んでいただいた人に来ていただくのも全然大丈夫ですし、私が行っていることを見て「面白そうだから一回やってみようかな」と思う方々もウェルカムです。
是非とも一度、気持ちだけでもポジティブに取り組んでいただきたいと思います。
情報
▪︎ナチュラルファームピーノプラート
Instagram:@naturalfarm.pinoprato