プロフィール

名前:小川 芳治さん
出身地:宍粟市 → 姫路(Uターン移住)
現住所:宍粟市一宮町
職業:トロワプロジェクト株式会社
年代:40代
移住年月:2016年

宍粟市へUターン移住

この記事では、兵庫県宍粟市で新しい人生をスタートした先輩移住者の貴重な体験談をご紹介します。

今回話を聞いたのは、一度は姫路市へ出たものの宍粟市にUターン移住し、建築・ボイラーの輸入・農業をされている小川さんです。宍粟市にUターン移住した経緯、現在の暮らしや魅力について語っていただきました。

インタビューの様子はYouTubeにもアップされています。

自己紹介

トロワプロジェクト株式会社の小川と申します。
建築がメインで事業をやってまして、ボイラーの輸入と農業、コシヒカリを作ったり、最近は麦の生産をやっています。
よろしくお願いします。

Uターン移住する前は?

Uターン移住されたということだと思うんですけど、宍粟市にUターン移住する前というのはどこでどんなことをされてましたでしょうか?

姫路市の夢前町で今の同じ建築をやってました。

建築はいつから?

建築のお仕事はいつ頃からされているのですか?

19歳からだからもう27年とかです。

なぜ建築を始めたんでしょうか?

高校卒業してディスプレイの製造会社に入ったんだけど、これは死ぬまで生涯する仕事じゃないなというのを一年未満で気付いて、辞めたんです。

なんで今大工さんなったんかって言ったら、はっきり覚えてなくて、導かれたんでしょうか。
気づいたらそういう風になってましたね。

たまたまうちの身内の家を建てた大工さんが、後に親方になるんだけど、そういう繋がりはありました。

大工さんに親方が居るから弟子入りしてみろみたいな感じで入ったと思います。

Uターン移住のきっかけは?

Uターン移住のきっかけは何でしたか?

姫路市夢前町で家を建てて、そこで結婚を機に住んだのですが、縁もなかったというのと、結局は後から思えば離婚して帰ってきたんだけども、ここで地に足つけてやっていこうと決めました。

その後に実家を建て替えることになったんだけど、その流れでずっとこっちにいるって感じです。

建て替えた実家の家

宍粟市の材「杉と桧」を使用して外材は一切使ってないです。

その当時はまだ断熱材入れたりとか天井と床は、アルミサッシが入ったりとか、科学的なもの入っていますが、今ではもう断熱材を排除して、アルミサッシまでやめています。

完全に自然に帰る家に特化して、「自然に還る家=人が健康に住める家」というのを目的にするというか、お客さんに健康になってもらいたい家を作っています。

現在のお仕事

改めて現在のお仕事についてご紹介いただいてもよろしいでしょうか?

杉とか檜とか、発酵土壁を使って、健康的な家をやってるんだけども、じゃあなんでそうなったのかって言ったら、化学物質に囲まれる部屋ですごい花粉症になったんです。

結婚して姫路市で建てた家というのが、石膏ボード・合板・ビニルクロス、四方八方が接着剤だったんです。

そのときはなんとも思わなかったんですが、やっぱこれは住む家が悪いんじゃないかって思い始めて、それをきっかけに変わり始めました。

徐々にいきなり変わるのは難しいけど、変わり始めて、家建てるとなった時に、化学物資を8〜9割排除した家にしました。

それはやっぱり健康的に住んでもらいたいからという意味で変わっていきました。

木材の殺菌の違い

木材の違いによって殺菌の環境が変わるということで、実験をされているものがあるらしいので、見せていただいてもよろしいでしょうか?

2018年10月27日から杉・桧・新建材とパンを瓶に詰めて木材の殺菌の違いについて実験しました。
※新建材とは・・・新素材や新製法を用い、従来のものと同等の機能や外観を持つように作られた人工建材のこと

新建材のパンは5日〜10日でカビが生え、今はパンがほとんど無くなっていますが、杉や桧のパンはいまだに5年半経っても、まだ食べれそうでしょう?

あなたはどの家で暮らしたいですか?

暮らすとしたら、杉とか桧ですね。

この実験してから、杉や桧の家の方が圧倒的に健康に暮らせると思い、より新建材を使った建築はしなくなりました。

薪ボイラー・農業

薪ボイラーと農業にも進出されているということで、その辺はどういった活動なんでしょうか?

今というのは電気・化石燃料に依存しています。
でも薪だけが自分で作り出すエネルギーなんです。

今後恐らく、どんどん増えていくであろう、電気・ガスエネルギー・化石燃料は搾取の対象に入ってくると予想できるので、そこから依存せず自立するためには、薪一択なんですよね。

そこで必要になるのが薪ストーブや薪ボイラーです。

まず一つは、ボイラーで温めたお湯は圧倒的に違って、電気で温めるのと全く別物だということです。遠赤外線を浴びるから体にも良いです。

あともう一つは、事務所にボイラーで温めたお湯を回したヨーロッパでよくあるセントラルヒーティングのラジエタパネルを部屋につけて、そしたらめっちゃあったかかったですよ。

こんな良いものあるんだというのを気づきました。
今後はセントラルヒーティングを全国に普及させたいと思っています。

あと農業についてですが、宍粟市というのは当たり前のようにコシヒカリをみんな作ってるんです。

もちろん、私たちも今後コシヒカリを栽培していきますが、今度は麦にも挑戦する予定です。

まだスタートラインですが、麦というのはすごい腸にいいから、それをやり方を覚えて去年から植えてやっています。

宍粟市はどんな場所?

そんな小川さんにとって宍粟市というのはどんな場所でしょうか?

こんないいとこはないです。まず一つは宍粟市の森林です。
宍粟市は市の面積の9割が山なんですよ。

その7割が植林なんですけど、僕からしたらエネルギーです。
建築で言ったら建築材がこれだけあるというのはすごいです。

僕は製材機を持っているので、製材もでき、薪割り機も持っているので薪も割れます。

もう一つは農業。
自分で何かを作り出せる環境があり、今後パンをやっていくんだけども、それを石臼で挽いて全部それが製品でできる!こんな喜びないじゃないですか!

「衣・食・住・エネルギー」の4つ。
僕の場合は「衣」はしていないですけど、4つのうち3つを自分で行なっているので、自立の方に向かっています。

宍粟市はそういう「エネルギーや食」が自分で作り出せるところです。
こんな魅力のあるところはないです!

移住を考えている方へ

宍粟市のような場所に移住したいなって考えてる方に、何かアドバイスを頂けないでしょうか?

自立を目指す人が来るべきところだと思うし、目指す方向というか、思考の同じ人たちが集まって楽しく暮らしてもらうというのが、僕は一番いいかなと思っています。

宍粟市は生業自体が多くはないんだけど、全く無いことはありません。

例えば薪を作るとか!

考えれば色々出てくると思うから、特色を生かしたことでやれればいいんじゃないかなと思います。
ないものはいっぱいあるけど、あるものも結構あるので、その辺に目を付けてもらって、いろいろ考えていったら楽しくなるんじゃないかなとは思います。

自然がいっぱいあるだけでも凄いメリットだし、田んぼ・農地が今いっぱい空いてるから、作り放題ですよ!

情報

HP:株式会社トロワプロジェクト
Instagram:@troisarchitecture