目次
プロフィール
お名前:玉中 健太さん
出身地:大阪府
現住所:宍粟市山崎町
職業:株式会社ヤマヒロ 建築の設計
年代:30代
移住年月:2014年
大阪から宍粟市へ
この記事では、兵庫県宍粟市で新しい人生をスタートした先輩移住者の貴重な体験談をご紹介します。
今回お話を伺ったのは、大阪から宍粟市へ移住し、建築設計のお仕事をされながら里山整備ボランティア活動などをされている玉中健太さんです。宍粟市に移住した経緯や、現在の暮らし、そしてその魅力についてお話しいただきました。
インタビューの様子はYouTubeにもアップされています。
自己紹介
株式会社ヤマヒロの玉中健太と申します。どうぞよろしくお願いします。
株式会社ヤマヒロとは?
株式会社ヤマヒロとはどのような会社ですか?
株式会社ヤマヒロは主に住宅の工事を行う工務店です。
姫路を中心に播磨地域で活動していますが、兵庫県内全域も対象としています。
私はこの会社で主に新築の設計図面を担当しております。
ヤマヒロで建てている家は柱やリビングの梁など、基本的には宍粟市の無垢材を使用しています。
実際に使用している宍粟市産材の割合は85〜90%程度で、合板などを除くとほぼ100%です。
移住のきっかけは?
移住のきっかけはどのようなものですか?
出身は大阪府の寝屋川市というところなんですけども、生まれて大学を卒業するまでの22年間そこで住んでました。
大学を出るタイミング、要はヤマヒロに就職するタイミングですね。この宍粟市の方に移り住んで、そこから10年以上を過ごしているのが今の状態です。
僕は小学生の頃から自然(地球環境問題)に興味があり、NPOの活動で宍粟市に訪れたことがあって、この地域のことは以前から知っていました。でも、初めての一人暮らしということもあって、両親はとても心配していました。
一方で、おじいちゃんおばあちゃんが和歌山の田舎の方に住んでいてそこを知っているので、「宍粟市まで来て全然いいやん、店あるやん」っていう反応でした。
和歌山のおじいちゃんおばあちゃんの家の方が、もっと宍粟市よりも田舎なイメージですか?
断然田舎ですね。最寄りの駅まで車で1時間、24時間のコンビニに行こうと思ったら車で45分かかるような環境です。
山崎だったらイオンもあるし、マクドナルドとか飲食店もたくさんあるし、ドラッグストアとかスーパーもあるので生活するには問題なさそうということで、親も安心してくれました。
自然に興味を持ったきっかけは?
自然に関わることに興味を持ったきっかけは何ですか?
それはやっぱり、さっき話に出てきた和歌山のおじいちゃんおばあちゃんが絡んでくるんですけど、お盆休みのときに和歌山のおじいちゃんおばあちゃんの家に行って、近くで地滑りが起きてたんです。
山の森の中にぽっかりと茶色い部分ができていて、そこを見ながらおじいちゃんが「今、日本の山は切っちゃダメなんじゃなくて、手が入っていないことで弱ってるんだ」と説明してくれました。
それが興味を持つきっかけになりました。
大学でも社会学部の中で地球環境問題を学ぶ学部に入って、自然に関わる仕事がしたいと思っていました。大学2年生の3月からNPO法人に加入し、里山整備のボランティア活動に参加するようになり、宍粟市にも足を運ぶようになったんです。
NPOの活動とは?
NPOでの具体的な活動内容についてもお伺いしてもいいですか?
所属しているNPO法人は樹恩ネットワークといい、町村交流や割り箸の製造販売、廃校利用の支援などが主な活動内容です。僕が主に関わっているのは、町村交流のイベント企画と運営です。
▪️ 樹恩ネットワーク https://juon.or.jp/
具体的に何をやっているかというと、まずはイベントの企画と運営です。
樹恩ネットワークの本部が主催している「森林の楽校(もりのがっこう)」や「田畑の楽校(はたけのがっこう)」というイベントがありまして、都会から人を集めて田舎に連れて行き、地元の方に受け入れてもらいながら森林や畑の作業体験をしてもらうというものです。
都会の人と田舎の人が交流する場を作ることを主な目的としており、50歳以上の人が多い森林ボランティアの中で、30代~40代という比較的若い世代が中心となって企画運営を担当しています。
宍粟市では1泊2日のイベントをやっており、明石市や東京の方など、遠方からの参加者も来ることがあります。
彼らに森林作業や林業の体験をしてもらったり、地域の人たちと一緒に昼食をとりながら自由に話してもらう時間も設けています。
田舎暮らしの中で感じることは?
移住されて10年経ちますが、なにか感じられることはありますか?
田舎だと地域の付き合いが濃密で、煩わしいと感じる人もいるかもしれません。
ただ、僕が住んでいる地区では、地域のイベントなどの話もあまりなく、地域のつながりが負担になることはないですね。
固定観念で「田舎は地域の付き合いが面倒だ」と思わず、実際にその地域の人に話を聞いて判断することが大切だと思います。
今後の夢や目標は?
今後、宍粟市でやっていきたいや夢や目標はありますか?
直近では「プラチナタウンプロジェクト」という取り組みがあり、宍粟市をさらに盛り上げようとしています。
教育チームの一員として、高校生を巻き込みながらバス待合所をもっと使いやすくするためのアイデアを出しています。
より多くの人が利用しやすい環境を目指していて、これが地域全体の活性化に貢献できたらいいなと思っています。
田舎移住を考えている方へ
田舎への移住を考えている方にメッセージやアドバイスをいただけますか?
田舎に住むことでの不安やデメリットはもちろんありますが、現地に足を運び、実際に住んでいる人に話を聞いて、不安を解消できるかどうか確認するのが大切だと思います。
不安が解消できれば、移住を前向きに考えてもらいたいですね。
宍粟市でも環境活動に参加することでポイントが貯まり、地域活性化に役立つ商品と交換できる「エコポ」という制度が始まっています。
宍粟市は環境活動にも力を入れているので、そういった点でも魅力的な街だと思います。
今回は株式会社ヤマヒロで設計職をされている玉中健太さんにお話を伺いました。
幼少期の経験が彼の自然への関心につながり、今の仕事やNPO活動に反映されている点がとても印象的でした。
これからの彼の活動に注目していきたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。
関連情報
▪️ 株式会社ヤマヒロ
HP:https://www.yamahiro.org/
Instagram:yamahiro_harima
Facebook:https://www.facebook.com/harimanomori/