プロフィール

・名前:今井和夫さん
・出身地:明石市→大阪から移住者
・現住所:宍粟市千種町
・職業:いまい農場 自然養鶏
・年代:60代
・移住年月:1989年

大阪から宍粟市へ移住

本日は、兵庫県宍粟市千種町で自然養鶏に取り組む、今井さんにお話を伺います。

国産・地域産の餌にこだわり、発酵飼料を手づくりし、鶏ができるだけ自然に、ストレスなく過ごせる環境を大切にされています。

今回は、自然養鶏を始めたきっかけや、千種町での暮らし、そして移住を考える人に伝えたいことについて、じっくりお話を聞かせていただきます。

インタビューの様子は YouTube でも公開中です。
ぜひ動画とあわせてご覧ください。

自然養鶏を仕事に

まず、今井さんのお仕事について教えてください。

自然養鶏を仕事としてやっています。
できるだけ鶏にストレスがないような飼い方をしています。
一番大事なのは餌ですね。うちでは、できるだけ国産で、近場でとれるものを中心に使っています。

発酵飼料で、鶏を元気に

餌づくりもご自身でされているんですね。

はい。黒豆や米ぬか、魚粉などを混ぜて、発酵させています。
人間も発酵食品が体にいいと言われますが、鶏も発酵した餌を食べると元気になります。羽もきれいになるし、鶏舎も臭いにくくなる。卵や肉の臭みも少なくなります。
こういうことは、大規模養鶏ではなかなかできません。小さくやっているからこそ、手をかけられる部分だと思います。

くちばしを切らず、自然な姿で育てる

鶏の育て方で、大切にしていることはありますか?

うちでは、くちばしを切らずに育てています。
くちばしは、鶏にとって大事なものです。自分で体の手入れをしたり、いろいろなものを食べたりするために必要です。
できるだけ自然な形で育てたいと思っています。

田舎暮らしと農業への思い

養鶏を始めようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

田舎暮らしをしたい、農業をしたいという思いがありました。
ただ、お金も技術も知恵も血縁もない中で、いきなり田んぼや野菜で暮らしていくのは難しい。
その中で、自然養鶏は初心者が田舎で農業をしながら暮らしていく一つの形になると思いました。
365日休みではありませんが、きちんと餌を考えて飼えば、鶏は卵を産んでくれます。そういう意味で、自然養鶏を暮らしの柱にしました。

卵の力を活かしたプリンづくり

今井農場さんといえば、プリンも印象的です。

うちの卵は臭みが少ないので、卵と牛乳と砂糖、生クリームを少し入れるだけで作れます。
卵の味がしっかりしていれば、余計なものを入れなくてもいい。
それが本来のプリンだと思っています。
今は、波賀町のブルーベリーを使ったプリンや、酒粕プリンなども商品化に向けて作っています。地元産の手土産の一つになればうれしいですね。

千種町で家を建てる

移住された当初は、どのような暮らしでしたか?

最初は千種町の町営住宅に住んでいました。
空き家を探していたんですが、なかなか合う家がありませんでした。そんな時に、今の家がある土地の方が「家を建ててもいいよ」と言ってくださったんです。
それで、町営住宅に住みながら、1年かけて家を建てました。
家を建てたことで、自分自身も「もうここで暮らしていくんだ」と思えましたし、周りの人にもそう感じてもらえたと思います。

移住は、人間関係から逃げる場所ではない

移住を考えている人に伝えたいことはありますか?

思いがあるなら、ぜひ来てもらえたらありがたいです。
ただ、田舎は「誰もいないところで、のんびり暮らしたい」というだけだと難しいと思います。田舎の方が、都会より人間関係は濃いです。
隣保の付き合い、地域の付き合い、消防団の付き合いなどもあります。
都会から逃げるような意識ではなく、地域と関わって暮らす気持ちが大事だと思います。

農的な暮らしを楽しめる人へ

千種町のような地域には、どんな人が合うと思いますか?

田んぼや畑、農的な暮らしを楽しめる人が合うと思います。
虫もいるし、草も生えてきます。そういう暮らし方が好きな人には、ぜひ来てほしいですね。
地域のつながりを大切にしながら、みんなでわいわいできる人には、田舎暮らしは向いていると思います。

まとめ

大阪から宍粟市千種町へ移住し、自然養鶏を暮らしの柱にしてきた今井さん。

国産・地域産の餌、発酵飼料、自然な飼育方法。
その一つひとつに、鶏の命と食へのまっすぐな思いが込められていました。

田舎暮らしは、ただ静かに暮らすだけではなく、地域と関わり、自然と向き合う暮らしでもあります。

農的な暮らしを楽しみながら、地域の中で生きていきたい人にとって、今井さんの言葉は大きなヒントになるのではないでしょうか。

いまい農場

HP:http://imaifarm.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/imai.nojo.niwatori/